Day.16 5/24

 

 少林寺拳法の渡辺さんに、指導をお願いした。ここでは力業の多い格闘技が多いので、指一本で先生たちを動けなくしている渡辺さんに興味津々。特に空手を習っている女の子たちには、衝撃的だったようだ。なぜか田城さんと組み手もしてみた。
 最後に記念撮影。
 アシアナに行った。今回初めてだ。今日はMMCCとは一日ずれて、先生たちの日。しかも午前中に終わってしまったらしいのだ。残念。なので子どもたちも先生たちもあまりいなかった。ユセフさんとたくさんお話をした。7月末に、日本に来るらしい。
 アシアナのメインセンターは、家賃の高騰と、家主からの立ち退きを迫られ、ついに期限も切れてしまったという。もう荷造りも始まっているし、すでに運び出されたものもある。これだけの敷地で、なおかつ子どもたちが働いている市街地に近い場所は、他にはない。当然移転先も決まっていないのだ。だが、もうここにとどまることもできない。とりあえず、市内の他のセンターに機能を分散させるのだという。
 市街の中心地で水を売っている子どもたちを見かけた。交通量も多く、交通整理の警官が3人もいる。その中の一人が水を買おうとした。だが、実はすでに売り切れで、水は買えなかったようだ。子どもたちも、ただここで休んでいた。警官の持っている交通整理の札(?)には、「停」の文字が見える。しかし日本のものとは思えない・・・。
 中心街の子どもたち。ここはいつもよく通っていた道だ。ただ、今までと何かが違うと感じた。それは、外国人がいないのだ。以前はもっと当たり前のように外国人を見かけた。もちろん車に乗っている外国人も、圧倒的に少ない。たしかに、毎日のようになんらかの事件が起きているのも確かだ。渋滞をさけるために、市街を歩いて抜けようとしたが、これはやめた方がよさそうだ・・・。
 歩いている最中に、やはり小物売りの子どもたちを見かける。当然、外国人をねらうような連中とは無縁の子どもたち。笑顔を見ていると救われる気がするが、「ははは。あいつは馬鹿だぜ。外人がひとりで歩いてやがる。」とでも言われているのではないかと不安になるね。
 大渋滞の車の隙間を抜け、ちょうど人がおり他ばかりのタクシーを見つけ、乗り込む。行き先を言うと、勝手に値段を付けてきた。馬鹿な値段だったので無視して普通に70アフガニーを払う。まぁ、外国人相場は50〜60。文句はないだろう。
 街の中の子どもたち。どこにでもたくさんいる。夜は、JRUの事務所におじゃまして、夕食を食べた。調味料のみ日本から持ち込んだ和食。すごくおいしかった。お金も全然かかっていない。こっちで暮らしていくのに、それほどお金はかからない。外人向けのレストランや、宅配ピザなどは、20倍近くのお金がかかる。ばかばかしい。そんなことに使うお金などないのだ。

 とにかく、ASCHIANAのメインセンターがなくなってしまうのが、なによりも悔しい。私がアフガニスタンで最初に子どもたちと出会った場所だ。もう、どうにもならない。私自身、それをどこかで納得してしまっている。私も変わった。どうにもならないことが世の中にはたくさんある。そのなかで、どうやって、生きていくか。暮らしていくか。日々をいかに楽しく過ごすか。いつのまにか、無口になっていく。ユセフさんの事務所で、話をすればするほど、あきらめばかりがのしかかってくる。また、家主がやってきた。ユセフ氏は最近得意になった居留守でお出迎え。おとなしく帰ってもらった。どうせさっさと出て行ってくれとか、そんな話だ。すでにセンターの中庭の大きな木は切り倒され、ホテルだか、ショッピングセンター高のための基礎工事が始まっている。その傍らで、子どもたちはボール遊びなどをしている。

 いつもの無力感だけが残る。


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